訪問系の介護サービス事業所における外国人材の活用方法

日本社会の高齢化に伴い、今後、毎年6万人の程度の介護人材を確保する必要があるといわれています。

しかし、日本国内だけでは、6万人もの介護人材の確保は不可能です。

そのため、国は介護分野で外国人材を積極的に受け入れる方針で、人手不足解消のために創設された在留資格「特定技能」にも介護分野が含まれています。

日本語のコミュニケーションが欠かせない介護の現場に外国人を働かせることに一定の不安があるのは事実ですが、先見性のある介護事業者では、すでに多くの外国人介護職員が働いており、その評判は上々のようです。

「職場が明るくなった」、「職員の一体感が増した」、「日本人介護スタッフがより広い視野で考えることできるようになった」、「外国人への教育を通して介護サービスの質の見直しにつながった」といった声が聞かれています。

そのため、今後さらに外国人材の割合は高まっていくことが予想されます。

この記事では、どうすれば外国人材を有益な仕方で活用できるのか、特に、訪問系の介護サービス事業所における外国人材の活用方法について、ビザの専門家の観点から解説いたします。

訪問系の介護サービス事業所における外国人材の活用方法

訪問系サービスでは外国人を雇用しにくい

外国人を雇用するうえで、まず考えなければならないのは、外国人に介護施設で働いてもらうのか、訪問介護に従事してもらうのかという点です。

訪問介護では、利用者さんの自宅などプライベートな空間で働くことになります。そのため、人権問題が生じやすく、外交問題に発展する可能性があるとの懸念があり、外国人雇用の間口が狭くなっています。

2020年10月の時点で、訪問系のサービスができる外国人は、就労制限のない在留資格をもつ外国人を除いては、介護福祉士の国家資格を持つ外国に限られています。

※介護福祉士の資格を持つ外国人とは、在留資格「介護」をもつ外国人、または経済連携協定(EPA)に基づく在留資格「特定活動」をもつ外国人のことです。

サービス付き高齢者住宅は、どっち?

サービス付き高齢者住宅は、一見、介護施設のように思われますが、訪問介護を利用することがほとんどです。そのため、外国人を雇用しにくいのが現状です。サービス付き高齢者住宅でデイサービスを利用している場合、デイサービス事業としてであれば、対象となります。

就労制限のない在留資格を持つ外国人の雇用を考えよう

外国人を雇用したい訪問系サービスの事業者は、介護福祉士の国家資格をもつ外国人を雇用するほか、就労制限のない在留資格をもつ外国人を雇用することが有効です。

就労制限のない在留資格には「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」などがあります。いわゆる身分系の在留資格をもっている外国人で、これらの外国人は日本人とほとんど同じように雇用することができます。そして、介護福祉士をもつ外国人よりも圧倒的に多くいます。

このように、地域の外国人住民に目を向けることができるかもしれません。

外国人留学生にアルバイトで働いてもらおう

外国人留学生にアルバイトで働いてもらうのも有効な方法です。

外国人留学生、これは在留資格「留学」を持っている外国人のことですが、資格外活動許可を得ていれば、週28時間以内、夏休みや春休みなど学則で定められた長期休業期間中は1日8時間(1週で40時間以内)まで働くことができます。

留学生に与えらる資格外活動許可は包括許可ですから、風営法に分類される事業所を除いて、自由にアルバイト先を選択することができます。

とりわけ、近くの介護福祉士養成校に通う留学生をアルバイトで雇用すのがベストです。そうすれば、外国人留学生が学校を卒業し、介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」へ変更でき、その外国人を継続的に雇用することができるからです。

これは、外国人留学生と雇用する介護事業者の双方にとってメリットがあります。

外国人留学生は、アルバイト経験を通して、この介護施設に長く勤務できそうか判断ができますし、介護事業者側も、当該外国人に適性があるか知ることができるからです。

そのため、周辺に介護福祉士養成校があるなら、留学生を受け入れているかなどと問い合わせてみるのはいかがでしょうか。もし留学生がいれば、実習先やアルバイト先として協力を申し出ることができます。さらには、養成校向けに外国人を積極的に採用していることを伝えることもできるでしょう。

【注意】

外国人留学生に資格外活動許可によって許可されている時間(週28時間以内、夏休みや春休みなど学則で定められた長期休業期間中は1日8時間(1週で40時間以内))以上は、決して働かせないようにしましょう。「留学」から「介護」へ(途中、「特定活動」を挟む)在留資格を変更する場合、資格外活動許可に違反していないか厳しく審査されます。違反していることが発覚した場合は、その外国人は本国に帰国させられます。

まとめ

訪問系の介護サービス事業所は、老人ホームなどの介護施設と比べて、外国人を雇用するハードルは高くなっています。それは、訪問系サービスの場合、監督の目が届きにくく、外国人の人権侵害の恐れがあるからです。

しかし、次のような方法で外国人を雇用することができます。

  • 介護福祉士の国家資格を持つ外国人を雇用する
    該当する在留資格:「介護」、「特定活動(EPA)」
  • 就労制限のない在留資格を持つ外国人を雇用する
    該当する在留資格:「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」
  • 外国人留学生をアルバイトで雇用する。周辺に、留学生を受け入れている介護福祉士養成校がある場合、積極的にアプローチする
    該当する在留資格:「留学」

当事務所のサポート

当事務所では、介護事業所における外国人の採用・雇用を積極的にサポートしております。また、円滑に在留資格の変更・更新手続きを行っております。

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