入管業務をするなら手元におきたい書籍

入管業務を専門にしていますと、行政書士・社労士などの士業の方々に、どうやって入管業務を勉強したらいいですか?と尋ねられることがあります。

研修会、セミナー、先輩の士業に尋ねるなどの方法がありますが、まずお勧めしたいのは本を読んで知識を増やすことです。

それは、本が一番コスパがいいからです。

セミナーだと1回に数万円することがあります、また、先輩の先生と業務を一緒にやることで覚えていくこともできますが、大抵、報酬は半分ずつになることが多いでしょう。

また、入管手続きをしていると、経験を積んでいるとしても色々な疑問が生じることがありますが、その疑問の答えを与えてくれるのは、手元にある専門書であることが多いです!それでも解決しなければ、入管に問い合わせたり、先輩の先生に聞いたりすることができます。

では、入管業務をするにあたりどんな専門書を揃えておくとよいでしょうか?

入管業務を専門にしている私が実際に役立ったと実感した本をご紹介します。

※この記事のお勧めの本は、随時更新してゆきます。(最終更新:2020年10月)

入管業務をするなら揃えておきたい

(新版)詳細 入管法の実務 -入管法令・内部審査基準・実務運用・裁判例-   著者:弁護士 山脇 康嗣

【オススメ度★★★★★】

入管業務するなら絶対に手元に置いておきたい“入管業務のバイブル”といってよい一冊です。この本は、入管法令、入管職員が参照する内部資料の審査要領、実際の制度の運用、過去の判例などを、国内で最も入管法に精通している弁護士がまとめたものです。そのため、古くなっている情報はあるものの、内容は信頼でき、難しい内容の相談を受けた際、頻繁に参照することになります。おそらく入管業務をしている行政書士・弁護士のほとんどはこの本を持っています。

この本を購入するなら、必ず電子書籍ではなく、紙の書籍で買われることをお勧めします。私は最初電子書籍で購入しましたが、800ページ以上あるこの本から該当の箇所を探すのに大変苦労しました。また、この本は入門書ではないので、入管業務について何もわからない方は、後述する「外国人就労のための入管業務 入門編」などのライトな入門書をまず読まれることをお勧めします。

実務家のための 100の実践事例で分かる入管手続き  著者:行政書士 濱川 恭一、 行政書士 長谷部 啓介

【オススメ度★★★★★】

入管業務では、許可要件を満たすことを申請人側が証明する必要があるため、法務省のホームページに載っていない資料を提出することが通常です。これが、入管業務の面白さでもあり、難しさでもあるのですが、じゃあ、一体どんな書類を提出すればいいかというのは、経験を重ねないとわかりずらいものです。また、書類を集めるには、入管の審査官がどんなことを確認したいと思っているのかを把握していなければなりません。この本は、入管業務を行う上での経験不足を補ってくれる本です。

私はこの本を始めて読んだとき、正直感動しました。入管業務の専門家としてのノウハウや知りたいことが満載です!行政書士などの専門家に依頼するような案件は、高難易度のものが多くなりますので、この本を持っておかれるととても助かるはずです。

ひと目でわかる外国人の入国・在留案内【17訂版】  著者:出入国管理関係法令研究会

【オススメ度★★★★☆】

この本は、外国人の在留資格が一覧でまとめられています。在留資格の相談を受けたとき、依頼者がどの在留資格に該当するのかを判断するのは非常に重要です。その時に、この本を見れば、一目で在留資格の要件を確認できるので、とても便利です。また、在留資格の申請のときにどのような資料を立証資料として提出したらよいのかも書かれています。在留資格の申請なら何でもしますよ、という方ならぜひ手元に置かれることをお勧めします。

外国人就労のための入管業務 入門編  著者:行政書士 飯田 哲也

【オススメ度★★★★☆】

これから入管業務を始めようと思っておられる行政書士の方にお勧めの本です。入管業務をするうえで最低限知っておきたいことが網羅されている一冊です。特に、私が素晴らしいと思ったのは、在留資格の許可要件を分解して解説している点です。この「許可要件の分解」は、各在留資格を正確に理解するうえで欠かせません。許可要件を把握せずとも入管業務は一定程度行うことはできますが、いずれ大きな壁にぶつかることになるでしょう。本書は入門編となっていますが、入管業務をするうえで非常に大切な内容が扱われています。

外国人就労のための入管業務 実践編  著者:行政書士 飯田 哲也

【オススメ度★★★☆☆】

この本では、各在留資格の申請でどのような資料を収集したらよいのか、必要資料の一覧が掲載されています。また、資料の英語名も載っていますので、外国人のために準備資料リストを作成するときに、この本を参照するとよいでしょう。また、申請書や理由書の書き方も掲載されています。ただ、入管業務に何年も携わっている方にとっては、新鮮な情報は少ないかもしれません。

外国人雇用の実務<第2版>  著者:近藤 秀将

【オススメ度★★★★☆】

この本は、外国人を雇用する企業にとって特に有益な本です。なぜ外国人を雇用するのか、どのように外国人材を活用するべきか、企業の経営者の視点で解説してます。そのため、この本を読めば、外国人を雇用する企業の実情をよく知っている行政書士になることができます。いつも手元においておくべき本という訳ではありませんが、一読する価値のある本です。

加除式書籍はどうなのか?

法律関係の出版社では、加除式書籍が販売されており、法律家の方ならまず加除式書籍を購入するという方も多いです。

そして、金額もそれほど高くない。

さらに、法改正などが生じ、内容が変更・修正された場合、該当ページ部分だけを差し替える「追録」が発行されます。

そのようにして、いつでも最新の内容を維持できます。

最高!?

ただ、「追録」は有料で、けっこう高いです。

加除式書籍において、出版社が追録で稼ごうとしていることは明らかです。

その割に、加除式書籍を参照する頻度はそれほど多くない。

費用対効果が悪いので、私はほとんど買っていません。

それぞれの考え方があると思いますが、ご参考までに。

特定技能ビザを扱うなら手元においておきたい

特定技能制度の実務―入管・労働法令、基本方針、分野別運用方針・要領、上乗せ告示、特定技能運用要領、審査要領―  著者:弁護士 山脇 康嗣

【オススメ度★★★★★】

この本は、特定技能ビザの申請をするなら必ず持っておきたい一冊です。特定技能制度はとても複雑で関係法令も多いのですが、この本はそのほぼすべてを網羅しているという点で、極めて重要かつ貴重な専門書といえます。特に、特定技能ビザの審査で詳しくチェックされる労働関係法令にも多くのページを割いており、労働法の専門家ではない行政書士の知識不足を補ってくれます。まさに、特定技能ビザ申請におけるバイブルです。

特定技能 Q&A -新たな外国人材の受入れ制度-  著者:山中 政法、佐藤 義一、福山 和昭

【オススメ度★★★★★】

この本は、特定技能制度についてQ&Aの形でわかりやすく解説しているです。依頼者からの特定技能に関する質問は、基本的なものであればこの本で対応できるのではないかと思います。元入管局長だった方々が書かれた本なので、信頼性が高いです。特定技能制度が始まって以降、特定技能に関する本がたくさん出版され、私も幾つも購入しましたが、この本はとても役立ちそうです。

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