定款変更の認可を受けたい中小企業組合様へ

事業協同組合などの中小企業組合において、比較的多く発生する手続きに、定款変更の認可があります。

中小企業等協同組合法第51条第2項には「定款の変更は、行政庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。」と定められているからです。このように、定款を一字一句でも変更する場合は、総会の議決だけでなく所管行政庁の認可が必要です。

特に、以下のことをお考えの場合、定款変更をすることになります。

  • 新たな事業を追加したい
  • 目的を達成した事業を削除したい
  • 地区を調整したい
  • 組合員の資格要件を変更して、別業種の企業を組合に加入させたい
  • 出資1口の金額を変更したい
  • その他、役員や総会、理事会に関する規定を変更したい

また、外国人技能実習生の受入れ・監理をしておられる事業協同組合様においては、次のような理由で定款変更をされることが多いです。

  • 登録支援機関になって、特定技能外国人の支援事業を行いたい
  • 新たに技能実習生を受け入れたい企業を組合に加入させるため、組合員の事業要件や地区を変更したい
(重要)2020年9月現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの技能実習生が雇い止め・帰国困難となっています。そして、技能実習2号を修了したものの帰国困難となっている実習生が、特定技能へと在留資格を変更する流れになっています。そのため、組合運営の観点からも特定技能外国人の支援事業を直ちに開始することが求められます。

では、どのような流れで定款変更を進めればよいのでしょうか?
どこへ、どのような書類を提出するのでしょうか?

定款変更手続きの流れ

定款変更の認可を受けるには、まず通常総会または臨時総会を開催し、変更する定款の内容について議決されなければなりません。そして、総会を開くまでに、以下のような書類の作成や手続きが必要です。

総会開催までの流れ

<通常総会>
(毎年、事業年度終了後2ヶ月以内に開催します)

「決算関係書類」や「事業報告書」の作成

監事へ「決算関係書類」や「事業報告書」を提出

監事による監査、その後「監査報告書」の作成・通知

(理事会開催日の1週間前まで)
理事会招集通知の発出

理事会の開催
監事の監査を受けた「決算関係書類」や「事業報告書」の承認を行う

(通常総会の2週間前まで)
組合員が「決算関係書類」や「事業報告書」を閲覧できるように備え置く

(通常総会開催日の10日前まで)
総会招集通知の発出

通常総会の開催

<臨時総会>

臨時総会招集議案の発生
理事会で臨時総会の開催案件の議決と臨時総会開催の議決を行います

(通常総会開催日の10日前まで)
総会開催通知の発出

臨時総会の開催

総会議事録の作成

総会で議決した内容などを記載した総会議事録を作成します。

この総会議事録の謄本は、定款変更申請において添付書類となっていますので、審査で不備を指摘されないよう中小企業等協同組合法施行規則などの法律に従って作成する必要があります。

総会議事録の記載例は以下の通りです。

総会議事録

1.総会の種類     第○回通常総会
2.招集年月日     令和○年○○月○○日
3.開催日時      令和○年○○月○○日 午後○時○○分
4.開催場所      石川県○○市○○区○○町○番地 建物名
5.組合員総数     ○○名
6.出席者数並びに出席方法 ○○名  内訳 本人出席○○名、委任状出席 ○名、書面出席 ○名
7.理事の数及び出席理事の数並びに出席方法 理事 ○名 出席理事 ○名(本人出席)
8.出席理事の氏名   ○○○○、○○○○…
9.監事の数及び出席監事の数並びに出席方法 監事 ○名 出席監事 ○名(本人出席)
10.出席監事の氏名   ○○○○、○○○○
11.議長の氏名   ○○○○
12.議事録の作成に係る職務を行った理事の氏名   ○○○○
13.議長選任の経過
定刻に至り司会者○○○○開会を宣し、続いて理事長○○○○より挨拶があった。司会者から本日の第○回通常総会は定足数を満たしたので有効に成立する旨を告げた後、議長の選出について諮ったところ、満場一致をもって○○○○が議長に選任された。続いて議長から挨拶ののち、議案の審議に入った。
14.議事経過の要領及びその結果
<第1号議案 令和○○年度決算関係書類等承認について>
議長は、○○に原案を朗読、説明させた後、これを議場に諮ったところ、満場異議なく可決した。
<第2号議案>
(以下略)
以上をもって第○回通常総会の議案全部の審議を議了したので、閉会を宣し解散した。時に午後○時○○分

令和○年○○月○○日

上記のとおり議事の顛末を記録し、議長は出席した理事とともに記名捺印する。

議長理事 ○○○○ ㊞

理   事 ○○○○ ㊞

理   事 ○○○○ ㊞

理   事 ○○○○ ㊞

総会議事録のフォーマットは、各都道府県の中小企業団体中央会のサイトなどで公開されていますので、参考にされるとよいでしょう。

<総会議事録ダウンロードページ>

石川県中央会はこちら
富山県中央会はこちら
福井県中央会はこちら

定款変更申請・登記までの流れ

(早い段階で)中央会と協議

書類の作成(定款変更認可申請書、定款変更理由書、事業計画書、収支予算書など。詳細は下記参照のこと)

中央会へ定款変更の申請

所管行政庁による審査(必要に応じて、加筆・修正)

認可書が届く

登記申請

登記の完了

定款変更の申請先

定款変更は、所管行政庁の認可を受けなければなりません。

石川県での申請の場合、所管行政庁となるのは、①総務省、②石川県、③中部経済産業局(経済産業省)、④北陸地方整備局(国土交通省)、⑤北陸信越運輸局(国土交通省)の5ヶ所です。

この5ヶ所にそれぞれ直接申請するとすれば、とても大変な申請となることは想像に難くありません。そのため、各都道府県にある中小企業団体中央会(この記事では「中央会」と呼んでいます。)が窓口となり、申請を受け付けています。

北陸3県の中央会の情報は以下の通りです。

名 称 所在地 電話番号
石川県中小企業団体中央会 〒920-8203 石川県金沢市鞍月2-20
石川県地場産業振興センター新館5階
076-267-7711
富山県中小企業団体中央会 〒 930-0083 富山市総曲輪2-1-3
富山商工会議所ビル6階
076-424-3686
福井県中小企業団体中央会 〒910-0005 福井市大手3丁目12番20号
冨田第一生命ビル3階
0776-23-3042

定款変更における提出書類

定款変更の認可申請で、必ず提出する書類は、

  • 定款変更認可申請書
  • 定款変更理由書
  • 変更しようとする箇所を記載した書面
  • 変更を議決した総会議事録

です。

定款変更により事業計画や収支予算が変わる場合

  • 定款変更後の事業計画書
  • 定款変更後の収支予算書

も提出します。

また、定款変更により出資1口の金額が減少する場合

  • 財産目録
  • 貸借対照表
  • 法56条第2項による公告及び催告をしたことを証する書面
  • (異議を述べた債権者がいた場合、)法57条第2項による弁済若しくは担保の提供若しくは財産の信託をしたこと又は出資1口の金額の減少をしてもその債権者を害するおそれがないことを証する書面

が必要です。

事業を追加・削除する場合

定款に記載する事業については、「実施の予定のない事業は規定せず、実施の段階になってから定款変更の手続きをとり、規定することが適当」です。

つまり、定款に書かれている事業は、実施している事業であるべきで、実施していないものは削除すべきということです。そのため、事業の追加・削除に係る定款変更は比較的多く発生します。

最近では、外国人技能実習生の監理をしている事業協同組合様において、事業に「特定技能外国人支援事業」や「特定技能外国人に係る職業紹介事業」を追加するケースが多くなっています。

事業を追加・削除することによって、その後の事業計画や収支予算は変動しますので、上記にある通り、事業計画書や収支予算書を提出する必要があります。

事業を追加・削除する場合の提出書類は以下の通りです。(これは一例ですので、申請先の中央会と事前に入念な協議をされることをお勧めいたします。)

<提出資料例(事業を追加・削除する場合)>

  • 定款変更認可申請書
  • 定款変更理由書
  • 変更しようとする箇所を記載した書面
  • 変更を議決した総会議事録
  • 事業計画書
  • 収支予算書 等

組合員の事業要件を変更し、新たな会社を組合に加入させる場合

会社や個人事業主が、事業協同組合の組合員になるには、定款所定の事業を行っている者でなければならないと規定されています。そのため、定款所定の事業を行っていない者を組合員にしようとする場合、定款変更の認可が必要です。

この場合、現在の組合員リスト、加入予定の組合員リスト、加入予定の会社の登記簿なども提出することになります。

<提出資料例(事業を追加・削除する場合)>

  • 定款変更認可申請書
  • 定款変更理由書
  • 変更しようとする箇所を記載した書面
  • 変更を議決した総会議事録
  • 事業計画書
  • 収支予算書
  • 現在の組合員リスト
  • 加入予定の組合員リスト
  • 加入予定の会社の登記簿(現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書)

当事務所のサポート

当事務所では、事業協同組合様の外国人受け入れ事業のサポートの一環として定款変更手続きをサポートしております。

以下のようなお悩みをお持ちの組合様はぜひ当事務所にご相談ください。

  • 定款変更の認可申請のノウハウがなく、困っている
  • 定款変更の手続きをなるべく早く終わらせたい
  • 事業計画書や収支予算書の作成についてのサポートを受けたい
  • 外国人受け入れ事業や特定技能についても教えてほしい

報酬額表

申請名 報酬額(税抜)
定款変更の認可申請 200,000円

報酬額は目安です。詳しくヒアリングさせていただいた後、正式な見積もりをお出し致します。

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